まったく知らない分野に、2時間で入る方法
2時間でその分野を身につけることはできません。ただし、何でできているか、どれを先に学ぶか、今どこに立っているかは判断できます。いちばん厚い本から始めないことが肝心です。
進め方
まず分野が何でできているかを見る
「知識マップを作る」に、分野名とすでに知っている3つの言葉を渡し、4〜6の塊、塊どうしの依存関係、「どれが分からないと他全部が止まるか」を出させます。欲しいのは順番を決められる地図で、読書リストではありません。リストは何を読むかに答え、地図はどれを先に読むかに答えます。
業界用語を平易な言葉にする
前の工程で出てきた用語と略語をすべて「業界用語を平易な言葉にする」に渡し、言葉ごとに一文の定義、具体例、よくある誤用を出させます。用語が通っていないと、このあと読むものはすべて外国語になります。20分ほどで終わる工程ですが、後で何度も止まる時間を省けます。
2時間で歩ける最小のパスを切る
「最小限の学習パス」に、2週間以内にこの分野で何をするのかを先に伝えます。提案書を書くのか、他人の稿をレビューするのか、面接なのか。そこから逆算して、必ず学ぶ3つと、後回しにできる部分を出させます。学ぶリストより、捨てるリストのほうが価値があります。
平易な説明で穴をあぶり出す
最小パスの最初の塊を「ファインマン式の説明」で、たとえ、定義、よくある誤解、セルフチェックの順に説明させます。そのあと画面を閉じて、自分で説明し、書き出します。書いていて詰まる場所が、本当に分かっていない場所です。記憶力の問題ではありません。
誤解している箇所だけを探させる
自分が書いた説明を「誤解している箇所を探す」に貼り、間違いだけを指摘し、褒めないよう明示します。相関を因果と取り違えている、例外を一般則にしている、といった点が出てきます。価値は時期にあります。誤った理解はこの先2週間ついてきて、後になるほど直しにくくなります。
使うプロンプト
よくある質問
2時間で本当に知らない分野に入れますか
身につくわけではありませんが、座標系は作れます。何でできているか、用語が何を指すか、どこがまだ決着していないか、自分の問いがどの塊にあるか。この枠があれば、後で読むものがどこに収まるか分かります。枠がなければ、10本読んでもつながりません。
レビュー論文と教科書、どちらから読むべきですか
まずレビューか信頼できる入門資料で輪郭をつかみ、そのうえで教科書に進むか決めます。教科書は学問の論理で書かれていて、あなたの問い順ではありません。2章あたりで忍耐が尽きがちです。レビューの価値は、どの議論がまだ終わっていないかを教えてくれる点にあります。
本当に分かったかどうかは、どう確かめますか
2つ試します。資料を見ずに3分説明すること、そして「別の状況でも成り立つか」に答えることです。すらすら説明できても反例が出てこないなら、言い方を覚えただけの可能性があります。理解とは、どこで当てはまらないかを知っていることで、定義を復唱できることではありません。