ファインマン式の説明
たとえ → 定義 → よくある誤解 → セルフチェック
ファインマン・テクニックで [概念] を説明してください。順序:1)10 歳でも分かるたとえ;2)正確な定義と、そのたとえが成り立たない箇所;3)最もよくある誤解と、それがなぜ誤りか;4)セルフチェック問題 2 問(基本 1 問、間違えやすいもの 1 問)。
使い方
たとえが破綻する箇所をメモする。たいてい、理解が止まるのはそこ。
向いている場面
- 同じ文章を三回読んでも、本を閉じると自分の言葉で言い直せないとき
- 「機会費用=払ったお金」のように都合のいいたとえを持ったままで、それがどこで崩れるかを確かめていないとき
向いていない場面
- これから行うのが安全上・法令上の手順(投薬量、避難経路)で、たとえの歪みがそのまま誤操作になるとき
- すでに理解していて正確な仕様(API シグネチャ、税率表、文法の細部)だけが欲しいとき。10 歳向けの説明は純粋な遠回りになる
例
入力
機会費用(opportunity cost)——口座からお金が出ていなければコストではない、とずっと感じている。
得られるもの
検証可能なたとえ(選んだ列の代償は、速く進んだかもしれない別の列)と、たとえが崩れる箇所の明示(機会費用は非金銭的コストを含み、事後のお会計ではなく事前の見込みである)が返る。続いて「払っていない=コストなし」という誤解とその理由が示される。セルフチェック 2 問のうち少なくとも 1 問は引っかけで、たとえば「昨年すでに使った広告費は、このプロジェクトを続けるコストに入るか」であること。
よくある誤用
- たとえだけ覚えて「どこで崩れるか」を飛ばす。結果、たとえ自体が新しい誤解の源になる
- 五つの概念を一度に投げる。出力は当たり障りのない一般論になり、何も身につかない
こう変えると効く
- 「自分の領域(フロントエンド、財務)の例でたとえて」と足す。たとえはすぐ転用できるが、領域外のケースを隠すことがある
- 「まず私が説明し、足りない四つの段階を埋めて」に変える。受け身の講義が能動的な点検になり、その分だけ一回余計にかかる