計画をストレステストする:失敗した前提から考える
ストレステストの目的は計画を潰すことではなく、資金を使う前にどこで折れるかを知ることです。
進め方
ステップ1:計画を攻撃できるリスク表にする
目的、締め切り、人員、依存先を書き出し、そのまま「プロジェクトのリスク一覧」に渡して、リスク、引き金となる兆候、影響、確率、緩和策、担当者の列を持つ初版の表を作らせます。担当者や時期が書けない欄には印を付けます。曖昧さ自体がリスクであり、最も見落とされやすいものです。どこか一箇所が壊れるのではなく、計画全体が現実にならないからです。
ステップ2:「事前の死後検証(プレモーテム)」で失敗したと仮定する
三か月後にプロジェクトが失敗したと仮定させ、最もありそうな原因を五つ挙げさせます。それぞれに「最も早く気づけたのはいつか」を一文で付けます。重要なのは失敗の悲惨さではなく、間に合って気づけるかどうかです。気づくのが遅すぎる原因には、別途、早めに気づく仕組みが要ります。
ステップ3:「コストは過小に見積もられていないか」で時間と人員を点検する
各項目について、その見積もりに手戻り、レビュー、待ち時間、コミュニケーションが含まれているかを問います。参照するのは過去プロジェクトの「計画と実績の差」で、ネット上の一般論の倍率ではありません。履歴がなければ、最大の塊を推定できる大きさまで分割します。
ステップ4:「最短の反証ルート」で最も安い検証を先に行う
どの前提が崩れれば計画自体が不要になるかを考えます。最も確実な部分から始めるのは気持ちがよいですが、判断に使える情報は得られません。不確かな前提を、最小のコストで先に反証します。
ステップ5:リスク表に戻り、退出条件を足す
ステップ1のリスク表に戻り、「開始前に退出条件を決める」で各リスクに確認時点、閾値、判断する人を足します。さらに、どの条件で中止、縮小、撤退するかも書きます。兆候のないリスク項目は掛け声だけで、いざというときに動くべきか誰も判断できません。表は短く保ちます。1ページを超えるなら、自分の案件を考えるのではなく雛形を写している可能性が高いです。
使うプロンプト
よくある質問
ストレステストで計画が否定されてしまいませんか
目的は否定ではなく、変更がまだ安いうちに折れる箇所を知ることです。多くは範囲、順序、時期を変えれば実行できます。
履歴がないときのコスト見積もりはどうしますか
直近二、三件の計画と実績の差を使います。一件でも一般的な倍率より信頼できます。一件もない場合は、最大の塊を推定できるまで分割します。
リスク一覧はどこまで詳しく書きますか
各リスクに、引き金となる兆候と具体的な行動が対応している必要があります。そこまで書けないなら、正しいけれど役に立たない一文であり、書かないほうがましです。